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竜馬がゆく〈5〉 (文春文庫) |司馬 遼太郎

竜馬がゆく〈5〉 (文春文庫)竜馬がゆく〈5〉 (文春文庫)
司馬 遼太郎
文藝春秋 刊
発売日 1998-10-09




同志が散って行く中、じっとこらえ時期を待つ竜馬、裸一貫となっても尚展望に一点の曇りもない 2009-09-28
歴史上の人物が次々に登場する。壮烈な覚悟を心に秘めている。何が明治維新の志士をそうさせたのか、現代の我々と何が違うのか?武士道という潔さのカルチャーがそうさせるのか。へこたれなさ、死に対する恐れのなさは驚嘆をもって心に感じられる。

竜馬は、それでもじっと落ち着いて頃合い、機会を探っている。一個の命簡単に葬り去れぬと念じているかのようだ。西郷隆盛と出会う。歴史上の人物が交錯する様は、これがノンフィクションにほぼ近いフィクションということすら忘れさせて、あるがままの歴史に接しているようだ。


参考になった個所は以下の通り、
→来島又兵衛
 晋作もそうだが、あんたも書物を読みすぎておる。情勢を云々してから行動しようとしおる。武士が士道を立てるのに情勢もくそもあるものか。君辱めらるれば臣死す、武士はこれだけを知っておればよい

→古高俊太郎
 来島さん、やりましょう。新しい時代が来るためには死に役が必要です。私は今年37になる。すこし長く生き過ぎています。この一挙のために死にますかな。
 新撰組は古高に言語を絶するほどの拷問を加え、古高はよく耐えた。が、最後に古高を梁に逆吊りにし、足の甲から裏へかけて五寸釘を打ち込んで突き通し、それへ百目蝋燭を立てて火を灯した。

→西郷
 島津久光に好かれず、しばしばその怒りを買い、二度、島流しになった。
 この人、学識あり、胆略あり、常に寡言にして最も思慮深く、雄断に長じ、偶々一言を出せば確全人の肺腑を貫く。且徳高くして人を服し、屡々艱難を経て事に老練す。其の誠実、武市半平太に似て、学識之有り。実に知行合一の人物也。是れ即ち、洛西第一の英雄に御座候。

→勝海舟
 単に幕臣ではない。百世に一人出るか出ぬかの天下の豪傑ですぜ。
 西郷曰く、
 勝氏と初めて面会したところ、実に驚き入った人物にて、とんと頭が下がりました。どれだけの智略が之有るやわからぬ塩梅に見受けました。まず英雄肌合いの人にて、佐久間象山より人物の出来は一段と勝っており、学問と見識はそれ以上であります。今はただただ、この勝先生をひどく惚れ申し候。

長州の暴発 2009-09-05
池田屋の変、蛤御門の変と、長州の暴発を丁寧に書かれています。

個人の思惑を超え、止められない流れに身を任せ、
精一杯生きる志士達の姿に引き込まれます。

竜馬の活躍は少ないので、物語としては淡々とした風ですが、
それでも読ませる力はすごいですね。

後半の西郷との邂逅は、非常にわくわくさせられました。

いよいよ、坂本竜馬の本領発揮です。


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